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車の疑問
[掲載日:2019年7月8日]

専門家が教える<マニュアル車(MT車)>
おすすめ車種8選【2019年版】MT車の楽しさってどこにあるの?

現代のクルマはミッションを操作せず、アクセルペダルを踏み込むだけで走ることができる、オートマチックトランスミッション(AT)を搭載したクルマがメインとなっています。
運転免許にしてもAT限定のほうが取得費用も安く、わざわざマニュアルトランスミッション(MT)車を運転できる免許を取得する人は減っています。

しかし、MTにはATにない楽しさや利便性があるのも事実です!
今回はそんなMTの特徴や楽しさと、いま購入できるおすすめのMT車をお届けします。

この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎
専門家が教える<マニュアル車(MT車)>おすすめ車種8選【2019年版】MT車の楽しさってどこにあるの?


 ▼もくじ

・MT車の特徴とAT車との違い

・MTを選ぶメリットとは

・おすすめの国産MT車8選

・MT車(新車)をできるだけオトクに乗ることができる方法とは


MT車の特徴とAT車との違い

自分で操作をするのがMT。自動で選択してくれるのがAT

AT車にしか乗ったことがないという人は、イグニッションをONにしてエンジンを掛け、セレクターをDレンジにいれたらあとはパーキングブレーキを解除してアクセルを踏めば車は走るものである、と思っているかもしれません。

しかしMT車はちょっと違います。

エンジンを掛けパーキングブレーキを解除するところまでは同じですが、そこからクラッチペダルを踏んでシフトレバーを1速に入れ、アクセルペダルを踏みつつクラッチペダルを戻していくことで発進をする、というのがMT車の手順となります。



 エンジンを掛けパーキングブレーキを解除するとこまでは同じですが、そこからクラッチペダルを踏んでシフトレバーを1速に入れ、アクセルペダルを踏みつつクラッチペダルを戻していくことで発進をする、というのがMT車の手順

この時点でもう面倒…と思う人もいるかもしれませんね。
しかし車というのは、もともとこうやって走っていたもので、じつはAT車も同じことをトランスミッションが自動的に行ってくれています。
MT車ではドライバーが行っているクラッチ操作やシフトチェンジの操作を、自動的に行ってくれているのがAT、オートマチックトランスミッションなのです。

その構造をごく簡単に説明すると、MT車のクラッチにあたる部分が、トルクコンバーターというシステムになります。これは粘度の高い液体を使って力を伝えたり切断したりするものです。

またMT車ではドライバーが行うギアの切り替え、シフトレバーの操作は、油圧を使って自動で行います。 現代では8速や9速、などという多段ATもありますが、そのギアの切り替えは油圧で行われているのです。

トランスミッションについて

さらにCVTというシステムもあります。CVTは、日本語訳では「無段変速機」あるいは「連続可変トランスミッション」とも呼ばれるシステムです。
これはギアの変わりにベルトで力を伝え、そのベルトが掛かっているプーリー比を変更することでギア比を変えていくというもので、構造的には原付スクーターと同じです。

またスポーツタイプの車に採用されている例が多い「デュアルクラッチ式AT」は、MT車と基本的な構造は同じまま、クラッチを奇数ギアと偶数ギア用にそれぞれ用意している、というのがポイントとなります。
たとえば2速で走行しているときには、奇数ギア用クラッチがスタンバイをしているため、3速、もしくは1速にシフトチェンジをするとMTよりも短い時間でシフト操作が完了するようになっています。

これらのことからもわかるように、MTというのはもっとも基本的な車のトランスミッションです。 エンジンが造り出した力をタイヤに伝えるとき、ギアがひとつしかなければ走ることはできても、速度はそのギアの限度までしか出すことができません。 さらに速度を出したい場合には、それに適したギアを用意する必要があり、それを切り替えるために生み出されたシステムがトランスミッションとなります。

戦後すぐのころ、前進用ギアは3速、という車も普通にありましたが、その後4速、5速と増えていき、MTでは6速が現代では当たり前となっています。
ATでは8速や9速もありますし、ギアではなくプーリー比を変えることで無段階変速を可能としたCVTもあります。
そうやって進化してきた大元がMTなのです。


MTを選ぶメリットとは

操作が面倒なのに、どうしてわざわざMTを選ぶのか

ではなぜ、いってみれば原始的な、わざわざ操作をしなければならないMT車がいまでも販売されているのでしょうか。

サーキットで1000分の1秒単位の速さを競っているレーシングカーも、そのほとんどは
ATを搭載しています。 たとえばサーキットで1000分の1秒単位の速さを競っているレーシングカーも、そのほとんどはATを搭載しています。
F1マシンなどは、スタートするときはクラッチを使いますが、その後のシフトチェンジはステアリングに装備されたパドルを使うだけで、クラッチ操作は行いません。それなのにいま、MT 車を選ぶ理由はあるのでしょうか。

それを理解するために、まずMTのメリットを見ていきましょう。

MTというのは古い機構ですが、そのぶん構造が単純化されています。
ATのように油圧で操作するための機構などが必要ではないため、システム全体で見た場合、重量が軽くなります。
これは車の運動性能を向上させる、という部分で大きなメリットとなります。
レーシングカーの場合、最低重量が決められていますので、トランスミッションが多少重くても他の部分で軽さを実現できればよく、シフトチェンジでのタイムロスとの兼ね合いからATを採用する例が多いのですが、市販車の場合、トランスミッションが軽いというのは大きなメリットとなります。 快適な走行性能を求めるのであれば、MT車はおすすめです。

もうひとつ重要なのは、自分で使うギアを決められる、ということです。
たとえばオフロード車の場合、1速では力が強すぎて路面を掘ってしまう…というシーンでMT車なら2速で発進することができます。
AT車でも限定的にそういう機構が備わっているものもありますが、MT車のほうがはるかに自由 に操作できます。
一気にパワーを掛けて後輪を滑らせるドリフト競技などでMTが使われているのは、適切なギアを自由に自分で選べる、というのが大きな理由となります。

スポーツタイプの車にMTのラインアップがあるというのは、この自由に自分でギアを選んで走ることができる、というのが大きなポイントなのです。運転の楽しさを感じたいという人にもMT車はおすすめできます。


おすすめの国産MT車8選

MTを搭載している車は、自動車メーカーの想いが見える

ここまでMTの特徴や良いところについてご説明してきました。 ここからは、MT車について興味がある・興味が湧いたという人に向け、いま新車で購入できるおすすめのMT車をご紹介しましょう。

2018年夏に登場したスズキジムニーとジムニーシエラは、悪路走行を目的とした車です。
悪路では坂を登るときや降りるとき、適切なギアを選択してシフトチェンジせずに走行しなければならない、という場面があります。

そういう場面も想定してMTを採用していることを考えると、スズキという自動車メーカーがこの車を、本格的なオフロード4WDとして開発したことが、ここから見ることができます。


進化を続けているタイプRの最新モデルが、このシビック・タイプRです。
搭載されているMTは6速で、シフトダウン時に自動的にエンジン回転数を合わせてくれる、レブマッチシステムという機構も装備されています。

ボディが大型化したこのシビックですが、3つのドライブモードの切り替えが可能です。 コンフォートモードにしていれば乗り心地もよくエンジン音も静かになり、長距離移動もラクになります。 スポーツモードに切り替えると走りを楽しめるようになり、+Rモードにすればサーキット走行でのシビアな操作にも対応できるようになるでしょう。


トヨタの屋台骨を支えるカローラですが、その最新モデルであるカローラスポーツにもMTが搭載されています。
以前まではカローラというのは国内専売モデルだったのですが、このカローラスポーツから、オーリスに変わってヨーロッパでも販売されるようになりました。
ヨーロッパではいまだMT車の販売比率が高い、ということもあってのMTの採用です。 このMTは、シフトチェンジ時にエンジン回転数を自動で調整してくれる機構が装備されています。そのためATからの乗り換えでも違和感のない操作が可能です。


前モデルの1.6Lエンジンから、1.4Lターボエンジンへと代わったスイフトスポーツは、注目のス ポーツモデルです。
その速さはかなりのもので、サーキットでは2Lターボ4WD車と遜色ないラップタイムを記録しています。その大きなポイントとなっているのが軽さです。このスイフトスポーツの車重は、1000kgを割っています。
6速MTを搭載していて車両価格も比較的安価なため、思う存分走りを楽しめる車です。


初代モデルの登場から30年を超え、4代目が現行車として販売されているロードスターにも、MT搭載モデルが用意されています。
エンジンは1.5Lと小さいのですが、軽いボディも含め、素直なハンドリングが楽しめる車です。

搭載されているMTは6速。FRレイアウトは構造上、シフトチェンジのダイレクト感が高いので、その点からもロードスターはMTの良さを存分に味わえる車となっています。


水平対向2Lエンジンを搭載した兄弟車が、トヨタ86とスバルBRZです。
ワンメイクレースが行われていることからもわかるように、スポーツ走行を楽しんでもらいたい、ということから作られたこの車には、6速MTが搭載されています。

FRのNAエンジンという部分ではロードスターと同じカテゴリーとなりますが、こちらはエンジン排気量が大きいため、その力を活かした走りを楽しめます。


ふたり乗りで荷物もほとんど積めませんが、シート直後にエンジンを搭載したミッドシップレイアウトを採用しているため重量バランスがよく、660ccターボエンジンの力を活かしたスポーツ走行が可能となっているのが、S660です。
純粋に走りを楽しみたい、という人にピッタリですが、実用面からいえばセカンドカー的なポジションになるかもしれません。搭載しているのは6速MTです。


軽自動車のスーパースポーツ、といえるのがアルトワークスです。
搭載しているのは5速MT。車重の軽さも合わせて、その走りはコンパクトカーをもしのぐ鋭さがあります。




このほかにもマツダはデミオCX-3MAZDA3、ホンダはフィットN-VAN、スバルはWRX STI、日産ノートなどにもMT搭載モデルが用意されています。

MTは基本的なトランスミッションなので、これで経験を積んでおくとATに乗ったとき、より適切なミッションの使いかたができるようになります。
その点からもぜひ、MT車に乗ってみていただきたいと思います。


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MT車(新車)をできるだけオトクに乗ることができる方法とは

おすすめの車種をピックアップしてみましたが、気になるMT車はありましたでしょうか。最後に、新車のMT車を「できるだけオトクに乗ることができる方法」についてご紹介します。


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自動車専門ライター
高田 林太郎
[この記事の執筆者]

自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立。国産・輸入車の紹介からカスタマイズ、自動車周辺企業への取材など、さまざまに活動中。


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