いまさら訊けない素朴なギモンその5
クーペってどんな車?おすすめの車種も紹介!
クーペというのはフランス語の『coupé』が語源となっています。もともとは切り取られた、という意味の言葉で、セダンをベースに考えたとき、より短くすっぱりと切り取られたボディタイプのことです。
そんなクーペの魅力とはどんなところにあるのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう。

自動車専門ライター 高田 林太郎
クーペというのはフランス語の『coupé』が語源となっています。もともとは切り取られた、という意味の言葉で、セダンをベースに考えたとき、より短くすっぱりと切り取られたボディタイプのことです。
そんなクーペの魅力とはどんなところにあるのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう。
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セダンからリアの部分を切り取ったようなデザインの車、それがクーペです。特徴といえるのは低い車高と長いボンネットに短いリアセクション、そして流麗なボディラインとなります。
車というのは前輪から前の部分や後輪から後ろの部分、つまり重心位置から遠いところが重ければ重いほど、動きが鈍くなります。
クーペはその無駄な部分を切り取ることで、スポーティなイメージと実際の走行性能の向上を狙ってデザインされたモデルです。
そのデザイン上、後席のスペースは最小限か、もしくは後席なしの2シーターとなっているものも多いのですが、最近では欧州車を中心に4ドアクーペと呼ばれる車種も登場しており、人気となっています。
クーペの魅力は、やはりスポーティなイメージでしょう。ロングノーズショートデッキという、スポーツカーの原点のようなデザインは、だれが見てもカッコいいものです。
また重心位置の近くに重たいものが集中していることから安定した運転がしやすく、運転すること自体を楽しむことができます。
では、クーペのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリットはなんといっても運転が楽しい、ということです。車を自分で操作して走らせる楽しさは、他のボディタイプでは味わうのが難しいものですが、クーペはそれを自然に味わうことができます。
また、人を乗せるための車ではなくドライバーが中心の車となるため、運転席まわりもドライバー中心にデザインされており、オーナードライバーにとってはそれが満足感にも繋がります。
もっとも大きなデメリットは、多人数で乗れない、ということでしょう。後席はあっても最低限のものでしかなく、長時間座っているのは苦痛、というクーペも少なくありません。
ただ、クーペだから仕方ない、というところでもあります。クーペを所有している人が多人数で移動しなければならないときには、レンタカーでミニバンなどを借りればいいわけで、そういう割り切りができるならこれは欠点にはなりません。
また、クーペの中でも走りに方向性を振っている車の場合には、ドライバーに排気音をあえて聴かせるようにしているものもあります。静粛性を求めるなら、4ドアクーペのような流麗なデザインを楽しむパッセンジャーカーという立ち位置のクーペを選んだほうが良いでしょう。
クーペがオススメとなるのは、ひとりで、もしくはふたりで優雅に楽しくドライブを愉しみたい方です。
クーペの後席は狭いですが、前席はゆったりとした空間がある車が多く、また質感も高い車が多いので、車で移動する時間を豊かにしたい方にはぴったりの車種といえます。
またスポーティな、走りに方向性を振ったクーペは、サーキット走行もこなせるだけの性能を備えていることが多く、運転すること自体を楽しみたい方にもおすすめできます。
それでは現行車種の中から、オススメしたいクーペをご紹介していきましょう。
国産クーペの代表ともいえるのが、日産のフェアレディZです。現行モデルは発売当初、受注が殺到したため注文受け付けを停止していましたが、現在はフェアレディZ ニスモのみ新規受け付けを停止中で、レギュラーモデルに関しては普通に注文ができます。V型6気筒3.0Lターボエンジンは405psを発生する、高級スポーツクーペです。
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トヨタとスバルが共同開発したクーペが、GR86とBRZです。パッと見た感じが似ていますが、それは共通した骨格を使用しているからで、その意味では兄弟車ともいえます。
しかし実際に乗り比べてみると、その乗り味ははっきりと違います。GR86のほうは走りが鋭くサーキット走行でこそ持ち味を活かせるといったイメージで、BRZはそれに比べるとマイルドで一般公道での走りの楽しさを追求したイメージです。これはどちらがいいというものではなく、ドライバーの好みの問題ですので、ぜひ乗り比べてみてください。
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4代目となるND型ロードスターは、1.5Lエンジンを搭載したオープンカーなのですが、このRFは2.0Lエンジンを搭載し、ルーフは幌ではなくハードトップが開閉するという、ベースこそロードスターですがきわめてクーペに近いスタイルを持った車となっています。その走りもロードスターよりも余裕があり、横着な走り方をしても受け止めてくれ、元気に走ろうと思えばロードスター以上の実力を活かした楽しい走りが可能です。
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今回はクーペとはどんな車なのか、そのメリットやデメリットについてご紹介しました。
クーペはセダンよりも短く、スポーティなシルエットを持ったふたり乗りがメインとなる車です。ただ最近では、欧州車を中心に4人乗りができる4ドアクーペというジャンルが一般的になってきていますので、現在国産車はSUVやミニバンが全盛期を迎えていますが、いずれはこういったモデルがデビューしてくるのかもしれません。
そんなクーペは、ひとりやふたりが快適に楽しく移動できる、というのが最大のメリットとなります。モデルによってはサーキット走行もこなせるだけの能力を持ったものもあり、そういった車は走ること自体を楽しむことができます。
逆にその走りの楽しさこそが、弱点でもあります。静粛性が低いクーペもありますし、ふたり乗りが精いっぱいとなると、多人数での移動はできません。そこを割り切って使うことができるかどうかが、クーペを楽しめるかどうかのポイントになるかと思います。