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カーリースの審査
[掲載日:2022年3月4日]

ブラックリストに載っていてもカーリースの審査は通る?

クレジットカードや携帯電話料金の支払いが滞ったことがある人の場合、信用情報機関にその情報が登録されてしまいます。これがいわゆるブラックリストです。
そのような状態では新たにクレジットカードがつくれなかったり、ローンの審査に通らなかったりする場合があります。
では、そんなブラックリストに載ってしまっている場合、カーリースの審査はどうなるのでしょうか。そして、どんな対策をすればカーリースの審査に通ることができるのでしょうか。
ここではブラックリストに載ってしまっている人が、カーリースの審査のためにできることを解説します。

この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎
ブラックリストに載っていてもカーリースの審査は通る?

     ▼もくじ

  1. そもそもブラックリストとはなにか
    1-1.どうしてブラックリストに載ってしまうのか
    1-2.ブラックリストに載るとどうなるのか
  2. カーリースの審査内容とは
    2-1.カーリースの審査はキャッシングローンよりも通りやすい?
    2-2.審査されるポイントとは
  3. ブラックリストに載っていてもカーリースの審査を通す方法
    3-1.さまざまな対策をしてみる
    3-2.審査に落ちている人の特徴とは
  4. まとめ

1.そもそもブラックリストとはなにか

ブラックリストというのは、実際には存在しているものではありません。ただ、クレジットカードの支払いや、ローンの返済、携帯電話の料金支払い、光熱費の支払いなどを一定期間滞納した場合や、自己破産をしたなどの情報は、信用情報機関に金融事故情報として一定期間登録されます。

ローン会社やクレジットカード会社などは、新たな契約をおこなう際に、この信用情報機関を介して、その人の金融事故情報を参照します。そのため、金融事故情報が記載されてしまうことを指して、ブラックリストと呼ぶようになったのです。

1-1.どうしてブラックリストに載ってしまうのか

ブラックリストに登録される、おもな金融事故は以下のとおりです。

■長期の延滞61日以上、または3ヶ月以上の支払いの遅延(延滞)があった
■代位弁済 返済不能となり保証債務履行がおこなわれた
■強制解約 長期の延滞や契約違反などによって強制的に契約を打ち切られた
■債務整理 返済の減額や支払い期間の調整をしてもらった
■自己破産 破産手続き開始の決定がされたものを含んで、自己破産をおこなった

ローンを組んで購入した場合、支払いが遅れたり、支払いができなくなって強制解約となった場合などがあると、ブラックリストに載ってしまいます。
注意をしたいのは、携帯電話料金の支払いです。スマートフォン本体の代金を携帯電話の通信量と同時に支払っている場合、その支払いの遅れは、一般の分割払いの支払いの遅延と同じことになります。

1-2.ブラックリストに載るとどうなるのか

ブラックリスト、信用情報機関の金融事故情報は、氏名や生年月日、住所も含めて登録されます。そしてその情報は、さまざまな金融機関が新規の契約をする際に参照します。そのため事故情報が掲載されると、返済能力に疑問があると見なされがちです。

つまり、新たにクレジットカードを契約することが難しくなったり、ローンの契約に大きな制限が生じてしまうことにつながります。

信用情報機関は、全国銀行個人信用情報センター(https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/)や日本信用情報機構(https://www.jicc.co.jp/)、CIC(https://www.cic.co.jp/)という3つです。もしご自身の信用情報について不安がある場合は、これらの機関に開示請求(有料)をすることで、ブラックリストに載っているかどうかを確かめることができます。


2.カーリースの審査内容とは

では具体的に、カーリースを契約する際の審査について見ていきましょう。
一般的にカーリースの審査は、キャッシングローンの審査よりも通りやすいといわれています。それはなぜなのでしょうか。

2-1.カーリースの審査はキャッシングローンよりも通りやすい?

カーリースを利用する場合にも、ローンを組むのと同じように審査に通る必要があります。
しかし、あくまで一般的な話ですが、カーリースの審査はキャッシングローン審査と比べると、通りやすいといわれています。これは、リース車が事実上担保となっている、ということと、カーリースは総量規制の対象外となっている、という理由があるからです。

カーリースの場合、仮に利用者が料金の支払いをできなくなった場合、カーリース会社は車を回収することが可能で、損害を低く抑えることができます。
また、キャッシングローンなどが対象となる、年収の3分の1を超える借り入れができないという総量規制は、カーリースには適用されません。

2-2.審査されるポイントとは

カーリースの審査では、以下のようなポイントが重視されています。

・年齢

未成年者がカーリースを契約しようとする場合には、親権者が連帯保証人にならなければならない、という場合がほとんどです。
また高齢者の場合は、運転の頻度や事故歴なども確認されるケースが多く、それによっては審査に通らないこともあります。

・属性

職業や勤め先、雇用形態といった属性も、審査では重視されます。これはつまり、支払いが確実に行われるかどうか、ということの確認ポイントです。契約社員よりは正規雇用のほうが信用度が高く、勤続年数も長いほうが有利となります。

・年収

利用料金を確実に支払えるかどうか、ということから、年収額は審査のポイントとなっています。

・住居

住居など資産を持っていれば、失業した場合などでも利用料金を支払っていけると判断され、審査に通りやすくなります。

・債務履歴

信用情報機関に事故情報が記載されていないかどうか、というのも重要なポイントです。また、現在どの程度の債務があるのか、というのも審査のポイントとなります。


3.ブラックリストに載っていてもカーリースの審査を通す方法

審査に通りやすくするためには、確実に利用料金が支払える、ということを明らかにしていく必要があります。そのために必要な対策を見ていきましょう。


3-1.さまざまな対策をしてみる

審査に通りやすくするためのポイントは、以下のとおりです。

・収入と支出のバランスを確認

まずはご自身の収入に対して、家賃などの固定費や生活費などの支出が適正かどうか、確認しておきましょう。収入のほとんどが支出に費やされている、というのでは、カーリースの利用料金を支払うのは難しく、実際の審査でもそういう点をチェックされます。

ローンの支払いや返済などがある場合も同じで、現実的に支払えるリース料金の車を選ぶことで、審査に通りやすくなります。

・車のグレードを下げる

同じ車であっても、ベースグレードのほうが車両本体価格が安く、リース料金もそのぶん低額になり、審査に通りやすくなります。
同様に必要以上のオプション品を装備しない、ということもおすすめします。

・信用情報を確認

信用情報機関で開示請求をしてみることで、ご自身の金融事故情報があるかどうか、ある場合にはいつ発生したものなのかを確認できます。

債務整理を含む金融事故情報は、一般的に5年〜10年程度で消えるため、それを待ってからカーリースを利用する、というのもおすすめします。

・虚偽申告をしない

当たり前のことなのですが、カーリース契約の際に記入する審査申込書に虚偽の記載をすると、ほぼ間違いなく審査には通りません。とくに年収の項目は、源泉徴収票や確定申告書で虚偽であるかどうかがすぐにわかってしまいます。

その他の項目も確認ができるものばかりで、虚偽と判断されるとカーリース会社からの信用度はゼロどころか、マイナスとなってしまいます。

・保証人をつける

万が一利用料金の支払いができなくなったとき、連帯保証人がついていればカーリース会社としては安心です。そのため、ブラックリストに載っていても、連帯保証人をつけることができれば、審査に通りやすくなります。

・頭金を入れる

頭金を用意しておくと、月々の利用料金の金額を下げることができ、そのぶん審査に通りやすくなります。

3-2.審査に落ちている人の特徴とは

審査に落ちてしまう人には特徴があります。

・年収が低い、または不安定

年収が低かったり、不安定な場合には、返済能力に問題ありと見なされがちです。とくに年収が200万円以下という場合には、連帯保証人が必要となるケースが多いようです。

・ブラックリストに載っている

信用情報機関に金融事故情報が記載されている場合には、高い確率で審査に落ちることになります。これは金銭的な信用度が低い、と見なされるためです。

これまでローンの延滞などはない、という場合でも、債務整理をおこなった経験があると事故情報として記載されている可能性があるので、信用情報機関に開示請求をし、ご自身の信用情報を確認してみることをおすすめします。

・リース料金が高額な高級車を選んで申し込む

ご自身の年収に対してリース料金が高額な車を選んで申し込んだ場合には、審査に通りにくくなります。目安としては、年間のリース料金の総額が年収の3割を超えてしまう、というものになります。もし、3割を超えてしまいそうな場合には、グレードを下げるとかオプション装備を減らす、といった手段を考えたいところです。

・債務が多い

年収と比べてクレジットカードのリボ払い残額が多かったり、商品や複数台の携帯電話の分割払いが多い、という人は審査に落ちやすくなります。具体的には、年収の3分の1以上のリボ払い残額がある、というのが目安となります。

また、商品などの分割払いが多数ある、というかたは、債務の重複と見なされる可能性があります。可能であればリボ払いや分割払いの終了を待ってから審査を受けたほうが、通りやすくなるはずです。

・自己破産したことがある

過去に自己破産をしたことがある、という場合には、リースの契約は難しいと考えられます。自己破産というのは、借金は帳消しとなりますが、金銭的な信用度がなくなる、というものだからです。

ただし、自己破産してから5年以上経過していれば、審査に通る可能性もあります。


4.まとめ

今回はブラックリストに載っていてもカーリースの審査は通るのか、そして審査に通りやすくなるためのポイントについてご説明しました。
カーリースは契約期間中に車を借りて、そのかわりに利用料金を支払う、というシステムです。そのため契約をするためには、金銭的な信用度があるかどうかという審査を受ける必要があります。
この審査は、年収や勤務形態、資産の有無などを確認するのに加えて、金融事故情報も確認されます。
この金融事故情報は、信用情報機関で自身の記録を確認できるため、心配な場合にはまず、開示請求をおこないましょう。
仮にブラックリストに掲載されていても、保証人をつけるとか、支払額が安い車を選ぶ、頭金を入れる、などといった工夫をすれば、審査に通りやすくなります。
ご自身の年収とつり合った車を選ぶ、ということも重要なポイントです。


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倉田 佑一郎
[この記事の監修者]

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。
加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。
独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。
プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。


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