いまさら訊けない素朴なギモンその8
ワンボックスってどんな車?おすすめの車種も紹介!
ワンボックスカーは、ミニバンと混同されがちなモデルです。しかし実は、はっきりとした違いがあります。
ここではそんなワンボックスカーとはどんな車なのか、そしてそのメリットやデメリットについて、おすすめの車種も併せてご紹介します。

自動車専門ライター 高田 林太郎
ワンボックスカーは、ミニバンと混同されがちなモデルです。しかし実は、はっきりとした違いがあります。
ここではそんなワンボックスカーとはどんな車なのか、そしてそのメリットやデメリットについて、おすすめの車種も併せてご紹介します。
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車のボディタイプを表すときに、○○ボックスという呼び方をします。これはエンジンルームやキャビンスペース、トランクスペースなどをそれぞれひとつの『箱』として見たときに、いくつの箱でボディが構成されているのかで数字が変わります。つまりワンボックスとは『ひとつの箱でボディが構成されている』車のことなのです。
ワンボックスカーとは、ひとつの空間にパワーユニットや座席、カーゴスペースが設けられている車のことをいいます。
そういってしまうとミニバンだってそうではないかと思われがちです。しかしミニバンは、短いとはいえボンネットがあり、パワーユニットはその下にある独立したエンジンルームに収納されています。つまりミニバンは、エンジンルームとキャビンスペースがはっきりと分離されているため、2ボックスカーとなります。
ではワンボックスのパワーユニットはどこにあるのかというと、キャビンスペースのフロントシートの下に収納されています。そのためひとつの空間、言い換えれば、1つの箱の中ですべてが完結しています。ワンボックスとはこれを表す言葉なのです。
ワンボックスカーの魅力は、空間の広さにあります。エンジンルームが分離しているミニバンのような2ボックスカーの場合、キャビンスペース+カーゴスペースを広くしようとすると、そのぶん全長を伸ばさなければなりません。 しかしワンボックスの場合は、ミニバンと同じ全長でもエンジンルームが無い代わりに車室空間を広く取ることができます。 そのため、たくさんの荷物を運びたい商用車の多くはワンボックス構造を採用しているのです。
ではワンボックスのメリットとデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。まずはメリットから見ていきましょう。
車室空間を大きく取ることができるので、荷物をたくさん積んだり、乗車定員を増やすことが可能、というのがワンボックスのメリットです。たとえばハイエースを例にとると、商用車であるハイエースバンの積載量の多さには定評がありますし、乗用車であるハイエースワゴンには10人乗り仕様も用意されています。
ワンボックスのデメリットとして挙げられるのは、乗り心地に関しては期待できないところです。ハイエースやキャラバンの乗用車モデルなら問題はありませんが、商用車であるバンタイプはあくまで荷物を積載することがメインとなっているため、サスペンションもそれに対応していて、空荷に近い状態では乗り心地が硬く感じられがちです。
またワンボックスはエンジンの上に腰掛けている状態での運転となるため、運転感覚は独特なものになります。もちろん、これに慣れてしまえばなんの問題もなく運転できますが、乗用車的な感覚のほうが好みという場合には、ミニバンのほうが自然な感覚で運転できるはずです。
荷物をたくさん積みたい人や、自転車やオートバイを運んだり釣りなどアウトドアスポーツを愉しみたいという人にとって、ワンボックスは使い勝手がいいモデルとなります。
また、広いカーゴスペースを利用した車中泊仕様などへカスタマイズがしやすいのもワンボックスの魅力のひとつです。ベースとなっているのが商用車で頑丈なため、一般的なミニバンやセダンなどと比べると、はるかに多い走行距離でもへこたれません。その点から、キャンピングカーへのカスタマイズベースとしてもワンボックスはよく利用されています。
それではおすすめのワンボックスカーをご紹介していきましょう。
商用車の定番モデルであるトヨタのハイエースの現行モデルは2004年に登場し、これまでマイナーチェンジを繰り返しながら販売され続けています。そのもっとも大きな魅力は、頑丈であることとリセールバリューの高さです。
ハイエースには、商用車であるバンと、乗用車登録となるワゴンのラインアップが充実しています。ボディには標準モデルとワイドモデルがあり、ルーフの高さには標準、ミドル、ハイが用意されていて、用途に合わせて選ぶことができます。その自由度の高さからキャンピングカーへのカスタマイズベースとしても数多く利用されています。 ニコノリならトヨタ
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日産の商用車ワンボックスがキャラバンです。こちらも商用車のバンモデルと乗用車のワゴンモデルのラインアップとなっています。ホイールベースが長いことから車室空間は広く、日産自身が車中泊仕様を用意しているというのも魅力といえる部分です。
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スズキの軽自動車ワンボックスがエブリイです。商用車モデルのエブリイに加え、乗用車モデルのエブリイワゴンのラインアップが整っています。乗用車モデルのエブリイワゴンは内装が豪華で、商用車であるエブリイは簡素なものとなっていますが、車中泊仕様などカスタマイズを前提とするなら、余計な装備がないぶん販売価格も安いエブリイのほうがおすすめです。
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すっきりとした商用車であるハイゼットカーゴは、現在11代目となる長寿モデルで2021年にデビューしています。そのスッキリ感の元となっているのは、ボディのサイド面やバックドアの角度を立たせたことによるもので、そうすることで内部空間を軽自動車のサイズとしてはギリギリまで広く取っています。
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今回はワンボックスとはどんな車なのか、そのメリットやデメリットも含めてご紹介しました。
ワンボックスは、パワーユニットをフロントシート下に収めたキャブオーバー型とすることで、車室空間を大きく取っている車です。その特長から、商用車として利用されている例も多くなっています。
また空間の広さを利用して、キャンピングカーなどへのカスタマイズ例も多いですし、アウトドアスポーツユースにも利用しやすいことから、商用車でありながら個人利用をしている人も多くなっています。
オートバイや自転車を積んで出かけたり、前泊しながらの釣行や、仮眠を取りながらの長距離ドライブなどにも使えるため、1台でいろいろなことに使いたいという人にもおすすめのモデルです。